それはちょっとした驚きだった。
金子3段は我が家のミミズ小屋の中で唯一下の段から上へ段のミミズ君の移動がままならないミミズ小屋だ。
逆に、この小屋だけは堆肥収穫時にミミズ君の数をおおよそ把握出来る。
昨年夏の暑さの中で、この小屋のミミズ君も数が減少し、その後しばらく下段の堆肥収穫時にミミズ君の数を数えてみるとおおよそ500匹くらいになっていた。
ところが先日のチェックではミミズ君の数が急に増え、軽く1000匹を超えていた。
それらのミミズ君が産卵もしっかりしていたようで、堆肥のなかには物凄い数の卵が転がっていた。
堆肥はいつもどおりバケツ1杯と1/2くらいの収穫量だったのだが、試しにバケツの堆肥を一握り皿に移して、その中にどれくらいの卵が残っているのか数えてみた。
下の写真がバケツに入っていた堆肥。
そこから、一握りの堆肥を皿に移した。
通常これくらいの堆肥には多くても20個くらいの卵が紛れていることはある。 ところがこの僅かな堆肥には100個余りの卵が含まれていたのだ。 これはちょっと驚きだった。 |
まずは、その数に驚いた。
僅か一握りの堆肥の中に約100個余りの卵があったのだ。
ということは間違いなく何千と言う卵が堆肥に混ざった状態で、畑に撒かれてしまうということだ。
ミミズ小屋にミミズが増えてきたのは嬉しいことなのだが、何千という卵が堆肥と共に畑に撒かれるのはちょっとかわいそう?畑の中で孵化した赤ちゃんシマミミズは、有機物があって長らく生き延びるミミズ君も中には居るだろうが、大部分は餌がなく死んでしまうと思われる。
もう一つ気になったことは、数は多い卵だったが、そのサイズが少し小さかったのだ。
通常我が家でのシマミミズの卵は他の皆さんの報告より若干小さく、2mmが平均だ。
ところが、金子ミミズ小屋から収穫した堆肥のなかの卵は平均1.5mmの大きさだった。
空間の広さに対してミミズ君が極端に増えてくると、繁殖活動はしても卵のサイズが小さくなるのだろうか?それとも、金子ミミズ小屋で多くの卵を産んだミミズが大人になったばかりで少し小さめな感じはした。親が小さかったので卵が小さくなったのだろうか?
そこで、金子3段の堆肥から得た100個の小さな卵と、他のミミズ小屋から得た通常の大きさの卵100個で孵化率の比較をおこなうことにした。
金子3段の堆肥からの卵が左側、サイズが平均1.5mmくらいだ。 右の通常のサイズ(平均2mm)のものより若干小さい。 さて、卵のサイズが小さいと孵化率は落ちるのだろうか? |
上の写真は普通の卵100個と小さな卵100個を並べたところ。
ミミズの数が急速に増えて、卵が小さくなった。
もし、小さな卵が孵化率が低いのなら、これはもしかして自然の摂理?
これらの2種類の卵はそれぞれ100個づつ、通常の観察小屋に入れた。
3ヶ月後くらいにチェックしてみよう。
当然、小さな卵からは小さなミミズの赤ちゃんが生まれるだろう。 また1つの卵から2匹の赤ちゃんが生まれるなんてことはないだろう。 しかし、急速にミミズの数が増えていた小屋の小さな卵の孵化率の方が極端に低いようだったら、 それはミミズの数をコントロールするための自然の摂理なのかもしれない。 |
ところで、今日はしっかり山登りしようと思っていたが、天気が悪く近場の立花山に登ってきた。雨に濡れた新緑がきれいで山歩きには気持ちのよい季節になってきた。
立花山の頂上には遅咲きの八重桜がある。あと1週間もすれば満開になりそうだ。 |
こんにちは。
返信削除よく見るレモン型の物体は卵そのものではなく、卵胞と呼ばれる卵を包んだものなのです。ミミズの種類によって中に入っている卵の数は違うのですが、シマミミズの場合1~3匹程度のミミズが生まれてきます。逆に全く生まれてこない卵胞もあるので不思議な物です。大きさが違うのは親ミミズの大きさの違いではないかなと思います。
お久しぶりです。今日も貴重なコメントありがとうございます。大変勉強になります。1個の卵胞から3個の赤ちゃんが生まれることもあるのですね!全く知りませんでした。昨年末300個の卵胞を集めて孵化実験をやったところ、3ヶ月後に30個余りの卵胞が残っていたのに、赤ちゃんは300匹をはるかに超える数がいました。それで一つの卵胞から2匹の赤ちゃんが生まれることはあるのだろうとは思っていました。その時は30個の卵胞が残っていた(正確に数えたわけではありませんが)ので孵化率90%としていました。確かに卵胞の中の卵の数が分からないので本当の孵化率なんて分かりませんよね。また、おっしゃる通り多数の卵胞を生んだ親ミミズはまだ成長過程と思われる小さめのものが多かったです。これからもミミズのこと色々教えて下さい。
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