ミミズ君の餌；冷凍解凍後芋結果。

さて、１月１８日に冷凍解凍後の芋類の食べ比べの実験を設定した。

昨年も同じような実験をおこない、どの冷凍解凍後の芋も、餌としては文句ないことを確認している。だが、その時は餌の食べ具合いだけを見ていた。

今回はそれぞれの区画での堆肥の環境やミミズ君の繁殖状況も見てみようというものだ。


これが今回の餌、上から右回りに、サツマイモ、キクイモ、ジャガイモ

つまり、それぞれの区画に１５匹ずつ大人ミミズを投入し、それぞれの区画内で次のこと見てみることにした。
１）餌の減り方（食べ方実験）
２）卵や赤ちゃんの出現の状態（繁殖の状態チェック）
３）堆肥の状態、量



ダンボールの上に共有スペースを作らないようにして、みみず君がその区画にとどまるようにした。

卵や赤ちゃんの状態など繁殖環境を見るには２ヶ月程置いてチェックしたかったのだが、観察小屋を覗いてみると予想外のことが起きている。ミミズ君が行き来しないと思っていたお互いの区画を僅かな隙間から行き来をしている。恐らく餌が減ってきてダンボールが食べられ始めたのだ。

区画を作っていたダンボールの下１／３が見えなくなりみみず君が通っている。

そこで、設定から約１ヶ月でチェックと相成った。

それぞれの区画は上から見てこんな感じで分かるようにしておいた。

まず蓋を開けるとジャガイモ区画が少しカビていた。

上層の１cm程外してみたが各区画の環境は問題なさそうだった。
ここからひと区画ごとのチェックだ。

まず、サツマイモの区画を広皿に取り出した。

区画間のダンボールには穴があいてそこにみみず君が顔を出している。

もう少しチェックが遅れるとダンボールが完全に崩れて区画そのものが分からなくなるところだった。

それではサツマイモの区画の内容を少し詳しく見てみよう。

卵一個、やや大きめの赤ちゃん１匹確認

大人ミミズは１８匹。３匹増えていた。皆元気だ。

サツマイモは白っぽい塊として半分近く残っている感じだ。

 堆肥はさらさら堆肥でよく出来ている。混じっている白っぽいのは芋の粉だろうか？。

続いてこちらはジャガイモの区画を広皿に広げたところ。

この区画では、かなり小さめの赤ちゃん１匹発見。卵は見つからなかった。

 ミミズは何と１９匹もいた。皆元気だ。

 堆肥はいい感じ

 ジャガイモは皮だけ残しほとんど食べられていた。

そして最後にキクイモの区画を広皿に広げてみた。区画に使ったダンボールも一緒に取り出したが、やはりかなり食べられていた。

この区画では生まれたてのちいさな赤ちゃん１匹。卵は見つからなかった。

 ミミズ君は８匹しか居なかった。各区画に１５匹づつ入れていたので、恐らく餌が減って７匹が他の区画に移動したのだ

 堆肥を含んでウェットな餌がわずかに残っていた。

 堆肥の方もややウェット、水分を多く含んでもこもこした感じ。

ということで、今回の実験結果からはどの餌も食べっぷりに問題は全くなかった。

すなわち、どの区画でも１）餌の減り方は合格だ。

次に２）卵や赤ちゃんの出現の状態だが卵はサツマイモの区画だけだったが、一応全ての区画に赤ちゃんが１匹づつ確認出来たということで、これも明らかな差はなかったと判断出来る。チェックまでもう少し時間があればさらに繁殖活動がすすんだと思われる。

どれもいい餌で環境にも問題なかったのは間違いなさそうだ。
それぞれの餌で、繁殖環境に明らかな差が出なかったのは実験としては少し面白みに欠けた。がどれもいい餌と再確認出来たわけだ。

また、３）堆肥の量は印象としてサツマイモがやや多かったように思われるが明らかな差ではない。一方、堆肥の状態だがサツマイモとジャガイモはどちらもさらさら堆肥で合格だった。キクイモが若干水分含有量が多くウェットな環境になり易いことを伺わせた。

もし、これらの冷凍解凍した芋を大量に与えるときには、キクイモだけはウェットになり過ぎないような配慮が必要と思われた。